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2014-06-28

堪忍について

 先月、江戸東京博物館の竹内館長の講演を聴く機会がありました。その中で、黒田官兵衛の遺書について話されました。黒田官兵衛は、NHK大河ドラマ「軍師官兵衛」の主人公です。

 官兵衛の遺書の中に、「諸事、心ままには成らざる物候間、堪忍の分別第一に候事」とあり、「堪忍の分別第一」ということは、戦国時代の武将が生き抜くためのキーワードであると話されました。

 また、竹内館長著「春夏秋冬 江戸っ子の知恵」の中で徳川家康の遺訓といわれている次の文を紹介されています。
 人の一生は、重荷を負いて遠き道を行くがごとし、 急ぐべからず
不自由を常とおもえば不足なし、こころに望みおこらば、困窮したる時を思い出すべし、堪忍は無事長久の基、いかりは敵とおもえ、勝つことばかり知りて、まくる事をしらざれば、害其の身にいたる、おのれを責めて人をせめるな 、及ばざるは過ぎたるより まされり

 今の時代には合っていないかもしれませんが、一読しておくべき文だと思います。